笏谷石の利用の歴史は発掘された石棺などから、1500年前の古墳時代にまでさかのぼることができます。そして中世、朝倉氏の時代に優れた石造、石彫文化が開花しました。
これに拍車をかけたのが、天正年間以降の織豊統一政権下の築城ラッシュです。北の庄城に福井城。そして九十九橋の橋脚など城下町の建設にも大量の笏谷石が使われました。
また、笏谷石は庶民の暮らしの中でも、漬物石や石臼など様々な形で使われるようになってきたのです。

 

        ■引用文献/「福井市史」福井市編 など

 

水に濡れて美しく変化する笏谷石独特の鮮やかな青緑色。
さらに加工のしやすい石質により、笏谷石造り文化と美術が誕生したのです。
みなさんも笏谷石を見つけたら、ゆっくりその石と会話してみてください。
きっと、石にまつわる様々な歴史、携わった人達のぬくもりを感じられることでしょう。